電源
◎ パーツ選定のポイント 7
スコア性能やPCの使用感に直結しないため、無視されたり適当に選ばれることも多い電源ですが
耐久性、消費電力に大きく関わります
■ 選び方 容量編
希望構成を皮算用計算機にかけ、おおまかな消費電力を推測する。
※計算機はCPUをTDPで計算するため、定格使用なら実際の消費電力はもう少し下がる可能性がある。
※よくわからなければ、(VGAの消費電力+100W)×2ぐらいの容量を目安にしても良い。
例: GTX970【145W】 → (145+100)×2=490、つまり500W、余裕を見ても550Wほどの電源
増設を特に予定していない場合、各電圧の出力、総出力が60%~70%になっていればまず問題ない。
尚、過剰な容量を選択しても、実使用上、あまり悪影響はありません。
(若干効率ダウン、若干消費電力、騒音UP程度)
ストレージを多数増設する、USBバスパワー周辺機器を多数接続する、OCする、3年を超えて使い続けるなどの予定がある場合は大きめを選んでおくと安心でしょう
■ 選び方 ポイント編
ポイント
- 容量。増設の余裕を見て大容量にするかどうか
- 値段。(安さを取るか、高くても耐久性を求めるか)
- ブランド
- 変換効率。(プラチナ>金>銀>銅>無印)
こだわりたい場合は以下の点も考えていいでしょう。
- 使用コンデンサ。(日本製>台湾製>中国製)。(105℃>85℃)
- 基盤。(ガラスエポキシ>紙)
- 搭載ファン、回転数
- オーバークロック。(OCする場合は+100Wほど多く見積もっていいでしょう)
なお、大半の電源には「日本メーカー製」という曖昧な表記がなされていますが、
「日本メーカー製」=「日本に本社がある企業の製品」という意味であり、「日本製」とは限らないので注意が必要です。
事実、「日本メーカー製」という表記はイーサネットハブでも大量に見かけますが、イーサネットハブでこの表記をしたコンデンサで実際に日本製なのは皆無です。
■ 変換効率
80PLUS認証を受けた電源は、変換効率80%以上です。
変換効率が高いと電気代が安くなります。また電源が熱くなりにくくなります。
更に80plusには、変換効率に応じてチタン>プラチナ(白金)>金>銀>銅>スタンダード(白色)のランクがあります。
80PLUS認証プログラム
PC電源変換効率 ☆ 計算機。 (電気代の比較)
なお、スレで相談される際にしばしば誤解されることが多いのですが、変換効率と電源の品質はイコールではありません。
ゴールド認証を受けた電源でもブロンズ認証を受けた電源より品質がよい場合もありますし、劣る場合もあります。
■ Haswell対応電源
Haswellの新しい技術C7ステートに対応しているかどうか。
対応している電源を使用し、マザーのBIOSを設定するとC7ステートが使えるようになり、
アイドル時の消費電力が低減されます。
対応電源でなくともC7ステートが使えなくなるだけなので組むことは可能です。
■ プラグイン方式(脱着方式)
プラグイン方式の電源は、必要なケーブルは取り付け、不必要なケーブルは外しておくことができる。
価格は非プラグイン方式(直出方式)に比べ、高い。
欠点としては、ケーブルの紛失や、接触不良の可能性がある。
最近のスレで人気の製品 ※2017/09/03現在
最近の相談例で人気の高い電源を下に挙げます。
総予算とのバランスを考えて、予算が少なめなのに高価な電源を選んだり、またその逆だったりということのないように。
- コスパ重視(総予算13万円未満が目安)
- Corsair CX-Mシリーズ (製品名例 CX650M) 80+銅 5年保証
<https://www.ask-corp.jp/products/corsair/power-supply/cxm.html>- CXシリーズ(型番の末尾に「M」の文字がないもの)は別なので注意
- Antec Neo ECO Classicシリーズ (製品名例 NE650C) 80+銅 3年保証
<http://www.links.co.jp/?brand=antec&item_cat=psu-bronze>
- Corsair CX-Mシリーズ (製品名例 CX650M) 80+銅 5年保証
- 標準的(総予算10万円代半ばから20万円代半ばまで)
- Corsair RMxシリーズ (製品名例 RM650x) 80+金 10年保証
<https://www.ask-corp.jp/products/corsair/power-supply/rmx.html>- RMシリーズ(型番の末尾に「x」の文字がない)及びRMiシリーズ(型番の末尾が「i」の文字)は別のシリーズ。
特にRMはイマイチなので注意。
- RMシリーズ(型番の末尾に「x」の文字がない)及びRMiシリーズ(型番の末尾が「i」の文字)は別のシリーズ。
- Seasonic Gシリーズ(SSR-RMSシリーズ) (製品名例 SSR-650RMS) 80+金 5年保証
<http://www.owltech.co.jp/product/ssr-rms>
- Corsair RMxシリーズ (製品名例 RM650x) 80+金 10年保証
- 高級(総予算20万円代半ば以上ならこのレベルを考えてもいい)
- Seasonic Xシリーズ(SS-KM3Sシリーズ) (製品名例 SS-750KM3S) 80+金 5年保証
<http://www.owltech.co.jp/product/ss-km3s> - Seasonic Xシリーズ(SS-XP2Sシリーズ) (製品名例 SS-760XP2S) 80+プラチナ 5年保証
<http://www.owltech.co.jp/product/ss-xp2>
- Seasonic Xシリーズ(SS-KM3Sシリーズ) (製品名例 SS-750KM3S) 80+金 5年保証
推奨ブランド ※2015/4/18更新
- 使用頻度のあまり高くない人、3年は持てばという人(コスパ重視)(保証期間)
- Antec「EarthWatts Platinum」(3年)
- SilverStoneのもの
- HEC「Win+」
- Corsair「CM」
- 玄人志向のもの
- それなりにヘビーに使う人、長持ちして欲しい人(保証期間)
- Corsair「HX」(5年)
- ハイエンド(保証期間)
- Corsair「AX」(7年)
- Seasonic「X(KM)」(5年)
良質電源リスト ※2015/4/18更新
【】内は同シリーズ他容量。同シリーズでも設計が違うものは別記。
記載順とグレードは関係ない。また、ここに載っていないからと言って良質ではないという訳ではない。
1万以下
- PT500W/92+:41.5A:白金:ATNG 【600W(50A)】
- 安い。
- NE550C:42A:銅:CWT 【650W(50A)】
- 安い。コンデンサがオール日本メーカー製。
- KRPW-SS500W/85+ REV2.0:17A*2計34A:銅:Seasonic 【600W(24A*2計46A)】
- 安い紫蘇。12V二系統に注意
- CX430M:32A:銅:CWT 【500W(38A)、600W(46A)】
- 安い。
1万以上
- ST75F-P:60A:銀:Enhance
- プラグイン。大容量で質もまあまあ
- ST75F-G-E:62A:金:Enhance 【850W(70A)】
- プラグイン。大容量で質もまあまあ
- SF-650P14PE:54A:白金:Super Flower 【750W(62A)、850W(70A)】
- 半プラグイン。安定性は高い。サイズ大きめ
- CY-AR550GM:45A:金:Seasonic 【650W(54A)、750W(62A)】
- 紫蘇Gシリーズ相当のS12G派生。安定性は高い。
- SSR-450RM:37A:金:Seasonic 【550W(45A)、650W(54A)、750W(62A)】
- 半プラグイン。紫蘇Gシリーズ、安定性は高い。
- V550 Semi-Modular:45A:金:Enhance 【650W(54A)、750W(62A)】
- 半プラグインのクラマスVSシリーズ。安定性は高い。
- RM1000:83.3A:金:CWT
- プラグイン。大容量のものの中ではコスパが良い。まあまあ。
- SS-660XP2(XP2S):55A:白金:Seasonic 【760W(63A)、860W(71A)】
- プラグイン。紫蘇Pシリーズ。安定性はとても高い。が、普通の構成ではここまで必要ない。酷使する人や高価格な構成で固めた人向け。
- SS-650KM3(KM3S):54A:金:Seasonic 【750W(62A)、850W(70A)】
- プラグイン。紫蘇Xシリーズ。Pシリーズと同設計だが、個々の部品のグレードが少し下がる。安定性はとても高い。以下同上。
- V700:58A:金:Seasonic 【850W(70A)、1000W(83A)】
- プラグインのクラマスVシリーズ。紫蘇Xシリーズと同等だが、部品の関係で効率に勝る。安定性は以下同上。
※紫蘇=Seasonic
レビュー記事
■PSU Review Database
電源の海外レビューをまとめたサイト。情報量は圧倒的。
各レビュー先の英語がわからなくてもOEM元など基本的な情報、評価は一覧にまとめられている。
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- 最終更新:2017-09-03 16:58:39