HDD

◎ パーツ選定のポイント 6

HDD/SSD

PCの体感速度に大きく影響するパーツなので、出来る限り高速なものを用意したい。

SSDはソフトウェアの起動がHDDの10倍速ほど

SSDはランダムアクセスが速く、ソフトウェアの起動がHDDの10倍速ほどと、非常にレスポンスが良い。

  • ランダム ・・・ 散らばった細かなデータの読み/書き
  • シーケンシャル ・・・ 連続した大きなデータの読み/書き

体感速度(OSやアプリの起動など)は、ランダムリード/ランダムライトにもっとも影響をうけます。

SSDを選択するときは、システム用にSSD、データ用にHDDという組み合わせが普通

前述のとおり、SSDはアプリの起動などはHDDにくらべ圧倒的に速い。
そのため、システム用(OS+アプリ用)にSSD、データ用にHDD、という組み合わせが普通になっている。

SSDをシステム用にするときは、HDDはデータ用として扱うはずなので、低速の静かなモデルにすると良い。
なお、SSDの選択は必須ではないものの主流になっています。

大事なデータがあるなら必ずバックアップ

HDD/SSDは、データが詰まっており、PCの中でも壊れたときの影響が非常に大きいパーツです。
消耗品である以上、長く使えばいつか必ず壊れます。

「PCが壊れたら買い替えよう」というのは、HDD/SSDが壊れるまで使う(大事なデータが消えるまで使う)というデンジャラスな計画です。
電源が貧弱な場合はそちらが先に逝ってしまいますが、もし巻き込まれると悲惨な状況にもなりえます。

子供のデジカメ写真など大事なデータを失ってからでは手遅れです。
意識してバックアップを取ることを心がけてください。

バックアップ場所のおすすめ

ストレージ
  • 外付けHDD
  • 内蔵HDD
  • BD/DVDメディア
  • USBメモリ

ネットワークストレージ
  • NAS
  • 簡易的なNAS機能を持ったルーターに接続した「外付けHDD」

オンラインストレージ
  • Dropbox

などの利用をお勧めします。
複数のバックアップを作ると更に安全です。

共有重視なら、NASやオンラインストレージの導入を検討しよう

  • NAS ・・・ ルーター等に接続する、ネットワーク(LAN)上のストレージ。(外付けHDD的なもの)
  • オンラインストレージ ・・・ インターネット上のストレージ(クラウド)

特にタブレットやスマートフォンはMicroSDカードを使ってもローカルの容量は少ないので、容量の面でもファイル共有のメリットが生きます。
ファイル共有のメリットとしては、他のパソコンとファイルの同期を取らなくて良く、同じ場所のデータを利用できる点が挙げられます。

また、DNLA対応HDDなら、DNLA対応の家電やPS3とファイルを共有できます。



HDD

HDDはPCパーツの中で一番の消費物なので、故障報告が多い物は避けるのが無難。
3年置きや5年置きなど、継続的に購入することも視野に入れ、予算を考えよう。
速度や静音性にこだわるなら、データドライブにもSSDが適している。

2.5インチHDDと3.5インチHDD

  • 2.5インチHDD
    • 小型
    • 軽量
    • 低消費電力
    • やや高い。1TB 5.2千~、2TB 8.8千~ (2016年9月現在)

  • 3.5インチHDD
    • 大型
    • 重め
    • 中~大消費電力
    • 安い。1TB 4.8千~、2TB 5.5千~、3TB 7.4千~、10TB 5.4万~ (2016年9月現在)

BTOでは、3.5インチHDDが主に取り扱われる。
2.5インチHDDは選べない店が多い。
選べない場合は、PC購入後、自分で取り付けます。
その際、PCケースによっては、3.5インチベイを2.5インチに変換するスペーサーが必要な場合があります。

7200回転と5400回転

  • 7200回転(7200rpm)のHDDの傾向
    • やや速い
    • 高発熱
    • 高消費電力。スピンアップ時/アイドル時、24W/8W←3.5インチ、7W/2W←2.5インチ、くらい(?)
    • 高騒音
    • やや故障しやすい

  • 5400回転(5400rpm)のHDDの傾向
    • やや遅い
    • 低発熱
    • 低消費電力。スピンアップ時/アイドル時、14W/4W←3.5インチ、4W/1W←2.5インチ、くらい(?)
    • 低騒音
    • やや長持ち

その他、5700回転や5900回転のHDDなどもある。

HDDの速度差はあくまで相対的なもの。
遅いとされるHDDでも劇的に遅いわけではなく、システム用に使っても何ら問題ない。

1プラッタと複数枚プラッタ

1プラッタ(ディスク一枚=円盤一枚)のHDDは、消費電力、静音、耐久性の面でやや有利。
ただ、現状、複数プラッタの製品に速度で劣ることもあるので、一長一短。

消費電力

アイドル時でもHDD機種により5W以上違うこともあり、サーバ用途で24時間電源を入れっぱなしの環境では価格だけでなく電気代にも留意。
(↑ここはBTO「パソコン」のWikiであり、サーバーはWiki違いです。サーバー用途ならサーバーを買ってください)
当然ながら、小容量HDDを多数搭載するより、大容量HDDを1台載せる方が電気代の面では有利。

なお、HDDは起動時に(だけ)電力を非常に多く消費するので、多数搭載する場合は電源容量に注意。
電源ページの計算サイト等で確認。

シーク音

HDDのシーク音(カリカリ/ガリガリ音)もそれなりに差があるので、気になる人は静かな製品を選ぶ。


動画編集作業

動画編集など作業場として使うなら、回転数が高く、ランダムアクセスの早いハードドライブがオススメ。
4K動画編集レベルになるとHDDでは速度が足りず、SSDが必要になる。

データを読み込むHDDと、データを書き込むHDDを分けた方が断然速い

動画のエンコードをする際は
  • エンコ前のデータを読み込むHDD
  • エンコ後のデータを書き込むHDD
の2つに分けた方が断然速くなります。

これは読み込み専用、書き込み専用に分けることでHDDの作業が半分になり、1台で両方させるより読み書きの速度が速くなるためです。
ただし、消費電力の増加も伴うため、たまにエンコするという程度のPCなら、必ずしも2台載せが良いというわけではありません。


ツールの見方

  • HDTune
    • Max -- 最外周のシーケンシャルアクセス速度。HDDは基本的に外周から使われ外周に近いほど早い。
    • Min -- 最内周のシーケンシャルアクセス速度。
    • AcTime -- アクセスタイム。データ読み込み準備&転送にかかる平均ロス時間。ランダムアクセス速度に直結。値が小さいものほどシステム向き。

  • CrystalDiskMark
    • Sequential Read&Write -- 連続したデータの読み/書き最大速度。たとえば100MBの動画といった(フラグメントがない)大容量データの場合はこちら。
    • Random4kb Read&Write -- ランダムなデータの読み&書き最大速度。  ←SSDとHDDで大きく速度が違う部分

※CrystalDiskMarkは1000MBover時のデータ以外価値が無い。また、値が平均ではなく瞬間最大であることに注意。


HDD業界

HGSTはWesternDigitalに統合される。2011年9月末に売却完了予定。
SamsungのHDD部門はSeagateに統合される。2011年内に売却完了予定。

HDDメーカーはWD、Seagate、Toshibaの3勢力になる。


RAID

複数のHDDを一枚として扱う技術。

構造とメリットを知らなければ宝の持ち腐れ。
RAID0で組んだとしても、SATAの転送速度の限界に達すると、速度が頭打ちになるので注意。

SATA2は3Gbps、SATA3は6Gbpsまで理論上対応しています。
SSDの中には内部でRAID0を組んでいる機種もあります。


RMA保証

メーカーによる保証や返品交換の規定。

BTOの場合、組み立てた店の保証が優先されるので普通は適用されない。
けど、黙ってRMAに出せば、1年保証のBTOパソコンでもHDDのみ保証期間を延長することが(ry
ちなみに東芝は日本国内ではRMAが適用されず、このテクニックは使えないので注意。

わかる人が使えばいいレベル。


最近見かける3.5インチHDD。1~3TB   ※更新停滞中。2012年9月現在

↑高速

 ■WesternDigital
 WD10EZEX  1TB 7200rpm 1TBx1プラッタ
 ■SEAGATE
 ST1000DM003 1TB 7200rpm 1TBx1プラッタ
 ST2000DM001 2TB 7200rpm 1TBx2プラッタ
 ST3000DM001 3TB 7200rpm 1TBx3プラッタ
 ■TOSHIBA
 DT01ACA100(中身HDS721010DLE630) 1TB 7200rpm 1TBx1プラッタ
 DT01ACA200(HDS723020BLE640)   2TB 7200rpm 1TBx2プラッタ
 DT01ACA300(HDS723030BLE640)   3TB 7200rpm 1TBx3プラッタ
 ■HITACHI
 Deskstar 7K1000.D(HDS721010DLE630) 1TB 7200rpm 1TBx1プラッタ
 ----------7200回転、1TBプラッタの壁-------------------------  ←ディスク1枚1TBの意味
 ■HITACHI(2TB、3TBの新型は東芝から発売)
 Deskstar 7K1000.C(HDS721010CLA332)       1TB 7200rpm 500GBx2プラッタ
 Deskstar 7K3000(HDS723020BLA642、0S03191) 2TB 7200rpm 667GBx3プラッタ
 Deskstar 7K3000(HDS723030ALA640、0S03088) 3TB 7200rpm 600GBx5プラッタ
 ----------7200回転の壁---------------------------------------------
 ■WesternDigital
 WD10EZRX  1TB 5400rpm  1TBx1プラッタ
 WD20EZRX  2TB 5400rpm  1TBx2プラッタ(?)
 WD30EZRX/K 3TB 5400rpm  1TBx3プラッタ
 ----------5千回転台、1TBプラッタの壁-----------------------------------
 ■WesternDigital
 WD20EARX  2TB 5400rpm 667GBx3プラッタ
 WD30EZRX  3TB 5400rpm 750GBx4プラッタ
 ■SEAGATE
 ST2000DL003 2TB 5900rpm 667GBx3プラッタ
 ■HITACHI
 Deskstar 5K3000(HDS5C3020ALA632、0S03224) 2TB 5,940rpm 667GBx3プラッタ
 ----------5千回転台--------------------------------------------------

↓低速


・回転数が低い → 消費電力が低い傾向
・回転数が低い → 騒音が少ない傾向
・プラッタが少ない → 消費電力が低い傾向

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■2ch検索



SSD

HDDに比べ静音・省電力・高速なSSD。

フォームファクター

最近では(2016年9月)、SATAよりも高速なフォームファクターが普及し始めている。
速さを追求する人は利用する手もあるが、まだ少し早い気も。

SATA 3.0

まずはSATA。
SSDは、SATA 3.0(実行速度600MB/s)でも足りないくらい高速に動作します。
HDDならば、SATA 2.0(実行速度300MB/s)で十分です。

(mSATAの後継)M.2

準備中...

  • 接続バスはSATAやPCI Expressなど。
  • Z170マザーでは、PCI Express 3.0x4接続(実行速度およそ4000MB/s)のSSDを利用できることが多い。
  • Z97マザーでは、PCI Express 2.0x2接続(実行速度1000MB/s)の場合が多い。
  • 高温になりやすく、熱くなると速度が出なくなる。

PCI Express接続のSSDを使うならWindows8以降のOSが無難

準備中...

HHHL AIC

こちらもPCI Express接続で高速。
フォームファクターとは言わないかも。
Half Height Half Length Add-In-Card。
カード形状のSSDが売られている。
PCI Expressスロットに挿す。

(SATA、SASの後継)U.2

こちらもPCI Express接続で高速なフォームファクター。

但し、2016年9月現在、U.2端子を装備したマザーボードはあまりない。
またU.2接続のSSDもほとんどない。
ホットスワップ対応なので、電源が入っていてもSSDの抜き差しができるのが特徴。

SATA-Express

こちらもPCI Express接続で高速なフォームファクター(PCI Express 2.0x2接続)。
SATAポート2つとSATA-Express専用ポートの3つを利用。
但し、2016年9月現在、SATA-Express対応のSSDはほとんどない。

PCI Express接続のSSDに過剰な期待は禁物

m.2 SSDが主に普及していますが、速いのはあくまでシーケンシャル・リード/ライトです。
ランダム・リード/ライトも少し速い傾向ですが、
アプリなどの起動に、SSDとHDDの違いのような劇的な差はありません。

SATA3.0とSATA2.0も同じでアプリなどの起動に関しては、大きな違いはありません。
SSDメーカーは派手なシーケンシャルをアピールしますが、冷静にランダムもチェックしましょう。


選び方

SSDの選択基準は搭載コントローラ   ※更新停滞中

2012年8月現在、Marvell、SandForce、Samsung、が3大コントローラー・メーカーとなっている。
その中でも、安定性、速度、長期使用での速度低下の少なさ、に定評のあるMarvell製コントローラーの評価が高い。
品質のMarvell、安さのSandForce & Samsung、といった感じ。Samsungは世界最大のSSDメーカーで品質も良いとか。

Marvell製コントローラーを採用するSSDの中では、100人規模のファームウェア開発で信頼性(故障の少なさ)などを売りにするPlextor製が高評価。
(↑M5P/M5S中身偽装発覚で信頼性は地に落ちました。詳しくは自作板)
上位モデルはM5Pシリーズ、M3Pシリーズ。下位モデルはM5Sシリーズだ(2012年8月現在)。
次いで人気なのはcrucial製のm4シリーズとなっている。

メーカー コントローラー名 特徴
Indilinx Barefoot  
Intel    
JMicron    
LAMD(SK Hynix) LM87800 2012年9月登場
Marvell    
Samsung    
SandForce    
東芝    

SLCとMLCとTLC

  • SLC
    • シングル・レベル・セル
    • 1つのセルに1bit(2値)のデータを格納

  • MLC
    • マルチ・レベル・セル
    • マルチ(複数)とあるが、MLCといった場合、基本的に、2つの意味で使われる
    • 1つのセルに2bit(4値)のデータを格納
    • SLCにくらべ書き込みが遅い
    • SLCにくらべ大容量化しやすい
    • SLCにくらべ書き換え可能回数が少ない

  • TLC
    • トリプル・レベル・セル
    • 1つのセルに3bit(8値)のデータを格納
    • MLCにくらべ書き込みが遅い
    • MLCにくらべ大容量化しやすい
    • MLCにくらべ書き換え可能回数が少ない
    • SLCキャッシュを使い、表面上、書き込みを高速化している
    • SLCキャッシュが不足すると書き込みが遅くなる
    • SLCキャッシュ量は1GBくらい(?)
    • SLCキャッシュ量が不足するくらいのデータを書き込む用途には向かない

TLCは安価ですが、信頼性を疑問視する声もあります。


SSDの注意点

SSDはバックアップが極めて重要

SSDはHDDに比べ故障自体は少ないのだが、故障に前兆がないことが多い。
そのため、大事なデータはバックアップしておくことが極めて重要。

また、SSDは復旧確率が低い。
HDDならば、故障してもデータ復旧会社に頼めば、数十万~数百万円で復旧できることが多いので、
その感覚で甘く考えていると取り返しがつかないことになります。

そのこともあり、システム用にSSD、データ用にHDDという組み合わせが主流になっています。

SATA 6Gbps(SATA 3.0)対応マザーを必ず選択すること   ※やや古い情報

SSDはSATA 3Gbpsよりも高速なものが主流なので、SATA 6Gbps対応マザーを必ず選択すること。
といっても、散らばったデータの読み書き(ランダムリード・ライト)は3Gbpsを超えないので、アプリの起動速度はかすかに遅くなる程度。
安さを最重視するなら、6Gbpsにこだわらなくても問題ない。


推奨SSD   ※更新停滞中

  • Intel製 Mシリーズ
    • (安価なVシリーズは読み書きが遅い)
    • 3年保証
    • (バッファロー、A-DATA、PQI、Kingston が OEM 販売)

  • 東芝製
    • (IO-DATA、Super Talent、KingstonがOEM販売)
    • 1年保証
    • (Kingston版のみ3年保証)

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  • 最終更新:2016-10-01 22:50:08

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